システム運用とはそもそも何ですか?いま求められる運用とその方法は?

「システム運用」はシステムを活用している企業にとって必須の業務ですが、その定義は現場によって違うようです。また、「システムのあり方」が20世紀とは大きく変遷を遂げた現在において、現行のシステムとはマッチングの悪い運用を続けている企業も少なくありません。
こちらでは、「システム運用」の定義を明確にすると同時に、現代において求められるシステム運用の方法を深掘りしていきます。

システム運用とは?

システム運用とは、「業務運用」「ヘルプデスク・サービスデスク」「運用統制」と並び、運用業務のひとつとしてカテゴライズされている業務のひとつです。業務系、情報系、基盤系を担当するアプリケーション系のシステム運用と、サーバ、ネットワーク、ミドルウェア、データベースなどを担当するインフラ系のシステム運用の2つに大別できます。

大まかな定義では、「システムを常時、問題なく稼働させるための作業」と定義できます。業務内容は現場によって細かな差異がありますが、以下のようなものが代表的です。

・各種監視業務(セキュリティ監視・性能監視・死活監視)
・メモリ・ディスクのリソース増強
・関連機器のメンテナンスと老朽化対策
・最新パッチの適応
・システムのバージョンアップ
・インシデント・問題対応
・リリース対応
・新技術の採用・検証

「システム保守」とはしばしば意味が混同されているようです。システム運用に対しシステム保守は、「システムの修理や、バグに応じたチューニング作業」を意味します。どちらも、システムを安定稼働させるためには大切な作業です。

システム運用の陥りやすい間違った方法

上述したようなシステム運用の定義はあくまで一般的なものであり、実際の業務範囲は各企業に委ねられています。企業やシステムの規模によっては、少数のエンジニアがすべての運用業務を担当することもあるようです。もちろん安定したシステム稼働が続いていれば問題はありませんが、実際には正しいとは言えないシステム運用を行っている企業が多いようです。以下では、システム運用で陥りやすい代表的な「間違った方法」をご紹介します。

・自動化できる作業を人力で行っている

ログの管理、データ更新、定期再起動など、システム運用において定型化した作業の多くは今や自動化が可能です。一方で、旧態依然とした現場の多くでは、これらの作業が人力で行われています。「システム導入以降行われている手法」であることからくる安心感や、「伝統」が主な理由のようです。自動化できる作業をわざわざ人力で行うことは、担当者の疲弊や「これさえやっておけばよい」という目的の形骸化を招きます。

・障害の検知を閾値による判断に頼っている

サービス利用者にとって何よりも重要なのは、「サービスを問題なく利用できること」です。極端に言えば、「サービスの利用に問題がなければ、障害やサーバの負荷に関しては預かり知らぬこと」と言えるでしょう。一方で、多くの現場では、特定の閾値をもとに監視を続け、障害や負荷の判断基準にしています。こうした取り組みはシステムを分析するためには有効ですが、運用を守るうえではあまり意味がありません。

・企業におけるシステム運用担当者の位置づけ

企業利益を直接的に生み出すわけではないシステム運用担当部門を、「コストセンター」に位置づけている企業は少なくありません。とりわけ日本の企業には多い傾向です。さらに、同じような位置づけである人事や経理と比べても、企業に根づいている歴史が浅いことから、人材が育っていないという側面もあります。一方で、システム運用部門は企業活動に必須の部門です。重要度とは裏腹と言える不遇な位置づけにより、成長が阻害されているケースが多いようです。

システム運用は変化に柔軟に対応できることが大切

現在において、仕様が変わらないシステムはほとんどありません。一度導入したシステムに定型的な運用を行っていればよかった時代とは違います。求められているのは、「変化に柔軟に対応できるシステム運用」です。

新しいサービスが日夜生まれ、インターネット利用者が増加を続けている現在、構築したシステムがそのまま最期まで変わらず役目を終えることはありません。そんな中、定型的な運用にこだわり続けている現場では、上述したような間違いに陥ってしまいます。まずは、旧態依然とした取り組みをやめ、柔軟性を意識してシステム運用に着手してはいかがでしょうか。

まとめ

システム運用には、あらゆるケースに対応できる柔軟性が必要です。ただ、自社内に柔軟性に富んだシステム運用部門を設置するのは、ハウツーが培われていない企業にとって簡単ではないかもしれません。現在では、システム運用のアウトソーシングという手法も普及してきています。実績のある専門会社であれば、柔軟性のある運用が期待できるでしょう。システムを利用している企業の方は、運用のソリューションのひとつとしてご検討ください。

この記事の著者

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ReSM(リズム)サービス担当者
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