情シスへの電話が半減!ReSM plus導入で、社員が自然と自己解決するようになったワケ

太陽石油株式会社様

愛媛県を地盤とした石油元売企業です。四国に製油所を有し、石油製品の製造および販売等を行っています。また、西日本を中心にサービスステーション「SOLATO」を展開しています。
当社の企業理念は、「輝く太陽のように」です。この理念のもと、地球環境と調和しながら、安心と安全を提供し、豊かな社会づくりに貢献します。また、事業活動を通じて社会との融和を図りながら、積極的な挑戦を行い新たな価値を創造することを目指しています。

導入の背景
電話対応の工数肥大化と対応内容のバラつきを解決したかった
選定理由
問い合わせ対応の統一化とFAQの自動更新、両方を満たしてくれるから
導入サービス
散在していた情報をReSM plusで270件のFAQに集約
導入効果
社員が自己解決できるようになり、電話問い合わせは半減した

太陽石油株式会社は、石油の輸入から石油製品の製造・販売を行っています。全国に事業所があり、各事業所の社員からシステム部へIT関連の問い合わせが寄せられます。2022年5月以降、ReSM plus導入によって問い合わせ数が半減しました。システム部長でReSM plusの導入を主導した伊藤さん、導入前までヘルプデスクの電話に対応していた岡本さん、ReSM plusからのエスカレーションに対応する川崎さんの3名に導入前から現在までのお話を伺います。

導入の背景

電話対応の工数肥大化と対応のバラつきを解決したかった

ーReSM plus導入前のシステム部の業務を教えてください。

岡本:導入前は、社内からの問い合わせをすべて電話で受けていました。問い合わせの内容は、パソコンの不具合やソフトのセキュリティチェックに加え、販売のシステムや工場のシステムに関するものがあります。システムや問い合わせの種類ごとに、部内で分担して対応しています。

ーどのような課題を感じていたのでしょうか。

岡本:2つありました。1つ目は、電話対応の工数肥大化です。以前は、最低でも毎日2、3件は電話で問い合わせがありました。自分が担当しているシステムについての質問はその場で回答できるのですが、担当していないシステムに関する質問は即答できません。即答できない場合は、そのシステムの担当部員に確認して質問主に折り返し電話をする、といった伝書鳩のようなことをする必要があり、案件によっては1時間程度かかります。そのため、問い合わせが多い日は、半日ほど業務の時間が取られていました。

2つ目は、対応方法のバラつきです。前提として、すべて電話のやりとりだったので記録が残っておらず、知見を貯められていませんでした。そのため、同じ質問でも電話を受ける部員の知識や経験値によって対応が変わっていたんですよね。本当は同じ質問には同じ回答をするべきだし、回答内容も最新情報であるべきですが、それが実現できていませんでした。

伊藤:前提として、システム部の仕事は問い合わせに対応することだけではなく、別のミッションもあります。社内から問い合わせがたくさん寄せられるのは事実ですが、だからといって「今日は電話の量が多くて、その対応を頑張っていたら1日終わりました」とはなってほしくなかった。メンバーがミッションを前に進める時間を作るために、岡本さんが話した課題を解決したかったんです。

システム部 部長 / グループ長 伊藤 慎作 氏

ーそのような課題に対して、どんな解決策を考えられていましたか?

伊藤:ネットでいろいろなIT業務支援サービスを調べて、最初はチャットボットの導入を検討しました。ただ、他社事例を調べたり実際に他社の情シス部門の方に話を聞いてみると、チャットボットは保守運用がとても大変らしくて。数千人・数万人規模の会社だったら導入効果のほうが大きいと思いますが、弊社の社員数は750人程度なので、効果よりも保守運用にかかる労力の方が大きいのではないかと判断しました。

その他には、完全有人対応のアウトソーシングサービスも考えましたね。2社と商談したのですが、完全有人対応だと「対応の属人化」という課題は解決しないし、部内の工数もそこまで減らないのではと思いました。結局、外注先のオペレーターさんに対応の仕方を教える必要がありますから。このような検討の結果、弊社に合うのは「対応内容を統一できて、かつその仕組みを維持するための労力がかかりすぎない」サービスなのではないか?ということが見えてきたんです。

選定理由

問い合わせ対応の統一化とFAQの自動更新、両方を満たしてくれるから

ー御社に合うサービスの特徴が分かってきたところで、なぜ最終的にReSM plusに決めたのでしょうか。

伊藤:FAQコンテンツで対応内容を統一できた上で、FAQが自動で育っていくからですね。ReSM plusは、ヘルプデスク対応の外注とFAQを含めた社内ポータルサイトをセットで導入できるサービスですが、私が特にいいなと思ったのは「FAQコンテンツが自動的に追加され、かつ情報の最新性が保たれること」です。

単にFAQサイトを導入するだけでコンテンツのメンテナンスを怠ると、ユーザーの「FAQを調べたけど、欲しい情報が載っていなかった」という体験が積み重なって、だんだん使われなくなります。そのため、導入したらそれで終わりではなく、導入後もコンテンツを追加すること、情報を最新の状態に保っておくことが大切です。ReSM plusはFAQのメンテナンスも引き受けてくださるんですよね。それが決め手になりました。

ー導入にあたって懸念点はなかったのでしょうか。

伊藤:2つありました。1つ目は、導入時の負荷が高くなり過ぎないか、ということですね。たとえば、もともとナレッジの蓄積がなかった状態から、ベースとなるFAQコンテンツを作り上げるのは大変でしょう。部員の負担が大きすぎるのではないかと心配していました。実際に決してお手軽ではなかったですが、部員のみんなが頑張ってくれたのとDTSさんのサポートが手厚かったので、無事乗り越えられたと思います。

2つ目の懸念は、本当に社員の皆さんにFAQを使ってもらえるかどうかですね。もともとは電話で質問を受けていましたから。本当に浸透するのかどうかの不安をDTSさんに相談すると、いくつか懸念を解消できるアイデアを提案してもらいました。たとえば、「いきなり全社員を対象にせず、最初はデスクワーク職の社員のみを対象に導入するのはどうか?」というアイデアですね。実際は職種を絞らず最初から全社員を対象にすることにしましたが、色々なアイデアを提案してもらえたのは助かりました。

導入サービス

散在していた情報をReSM plusで270件のFAQに集約

ー検討を始めてから実際にReSM plusを導入するまで、どのくらいの期間がかかりましたか。

伊藤:2021年5月にDTSさんに問い合わせをしてから実際に運用開始するまで、ちょうど1年くらいかかりました。導入するべきかの相談に9か月乗ってもらって、残り3か月で導入準備をしました。最初にDTSさんに問い合わせしてから導入するまで、1時間のウェブ会議を10回はやってもらったと思います。

ー導入準備はどんなことをされましたか。

伊藤:導入を決めたタイミングで、部員全員に「今日以降かかってきた電話は全部メモを取ってください」とお願いして、3か月間実行してもらいました。メモの内容は「誰から、いつかかってきて、何分くらい対応して、こういう回答した」というものですね。

3か月もの間メモを取ってもらったのは、FAQコンテンツが充実した状態で導入することにこだわっていたからです。ReSM plusを使う社員に「ここを見れば自分の知りたかったことが書いてあるじゃん」と思ってもらえないと形骸化してしまいますから。とはいえ、すべての電話のメモを取るという作業は大変だったと思います。部員みんなが本当によく頑張ってくれました。

ー導入準備の中で難しかったことはありましたか。

岡本:それまで電話のメモを取っていなかったので、最初はどう書けばいいか難しかったです。DTSさんからメモ用のフォーマットをもらっていましたが、情報をどんな粒度でどれくらいの量書くかは悩みました。私は部員の皆さんが書いてくれたメモのチェックもしていましたが、細かすぎるメモもあれば、逆に情報が不足したメモもありました。

集まったメモからFAQコンテンツを作る過程も大変でしたが、DTSさんにかなり助けてもらいました。色々なサポートを受けましたが、私が一番感謝しているのは、コンテンツの品質を高めるためのサポートをしてもらったことです。具体的には、メモからFAQコンテンツを作る際に不足情報と確認事項を整理し、毎週のミーティングで認識を合わせてくださいました。

伊藤さんも話していましたが、FAQを形骸化させないためには「コンテンツの品質の高さ」が重要です。その共通理解のもと、コンテンツの品質向上に尽力いただいたのは非常に頼もしかったですし、感謝しています。

他にも、FAQコンテンツを作るまでのスケジュール管理、FAQサイトの階層構造を作るためのメモ内容のカテゴリ分けなども行ってもらいました。結果的に、社員が使いやすい高品質なFAQサイトを構築できたと思いますね。

システム部 岡本 陵 氏

ーReSM plusはどのように使われているのでしょうか。

川崎:社員はまずポータルサイトのFAQを検索します。FAQで問題が解決しない場合は、ReSM plusのヘルプデスクに問い合わせをします。事前の取り決めやセキュリティーの都合上、ReSM plusで解消できない問い合わせは私も含めた弊社のシステム部にエスカレーションされる流れになっています。


ーエスカレーションされるとき、連携は取りやすいのでしょうか?

川崎:すごく連携しやすいですね。エスカレーションされる件数自体が少ないですし、エスカレーションになる場合もヘルプデスクの方が事前に(問い合わせの)背景や「本当に過去に同じような問い合わせがなかったか」をきちんと確認した上で連携してくださるので。

システム部 川崎 めぐみ 氏

ー結果的には初めから全社導入できたとのことですが、導入がスムーズにできた秘訣は何だと思いますか。

伊藤:繰り返しお話した「コンテンツの充実」はマストですね。岡本さん、川崎さんはありますか?

岡本:「FAQを使う強制力を持たせる」ことですね。具体的には、社員からシステム部あてに質問の電話が来ても、ReSM plusを見るように伝えていました。そうすることで、徐々に社員に「電話するのではなく、まずは自分で調べよう」という意識が根付いてきたと感じます。社員からすると、最初はReSM plusに誘導されるのは嫌だったと思いますが(笑)。

川崎:他にも、「導入した後しばらくは最低週1回DTSさんと定例ミーティングをする」ことも良かったと思います。これはDTSさんの方から提案してくれて、とても助かりました。ReSM plusに限らず、導入前にどれだけ念入りに準備しても、実際に導入すれば何かしらの問題は出てくるものです。であれば、完璧に準備することを目指すより、「問題が起きてもすぐにケアできる体制を作る」方が現実的です。

実際に、導入した後困ったことは複数出てきました。もし問題が発生するたびにミーティングをする形だったら、関係者の予定を合わせるのが大変でトラブル対応が遅くなっていたと思います。私もDTSさんとの定例に出席していますが、現在は伊藤さんではなく、各部員が直接やり取りしていて色々と助けていただいています。

導入効果

社員が自己解決できるようになり、電話問い合わせは半減した

ー導入して1年半以上経ちますが、効果はいかがでしたか。

岡本:かなり効果を感じています。導入前は、電話が多い日は半日を費やすこともありましたが、導入後はほとんど電話がかかってこなくなり、助かっています。

川崎:社員からも「いったんFAQを見るようになって、自己解決できるようになって良かった」という声はありますね。というのも、もともと社内にマニュアル的なドキュメントが散在していて、それらを探しまわるのは社員も大変だったと思うんです。

伊藤:導入前の正確な問い合わせ数のデータを取れていないのでザックリした数字になりますが、導入前の問い合わせの5割はFAQとDTSさまのヘルプデスクで対応していて、残り5割は川崎さんにエスカレーションされています。エスカレーションになった質問の一部はFAQに追加しているので、今後さらに問い合わせは減るはずです。

社員のFAQ活用を実現できているのは、やはり「コンテンツの充実と情報の最新性」を保っているからでしょう。そのために、たとえば社内に流すアナウンスは事前にDTSさんに共有しています。なので、社員がReSM plusに問い合わせをしたら、仮に昨日出たアナウンスだったとしても対応してもらえる。DTSさんへの情報共有を徹底すると、自然と社員がReSM plusを使ってくれるようになりました。

ー今後の展望を教えてください。

川崎:2022年にReSM plusを導入し、その1年後にオプションサービスを2つ追加しています。弊社は石油という商材を扱っていて、その安定供給のためにもセキュリティーに慎重になる必要はありますが、これからもDTSさんにお任せすることは増やしていきたいと思っています。

伊藤:中長期的には、他の管理部門(人事や経理)のFAQもReSM plusに集約することで、IT関連の問い合わせに限らず「困ったらとりあえずReSM plusで調べる」状態を作ることですね。導入前に課題だったことはシステム部に限った話ではなく、他の管理部門(人事、総務、経理)でも同じ悩みがあると聞いています。社員からしても、自分の困っていることはどこの部門に聞くべきなのか分からない時も多いと思うんですよね。なので社員にとっても、「とりあえずここで調べればよい、ここに聞けばよい」場所があるのが理想的な体験なのではないでしょうか。

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