リソース不足の中、約1か月でシステム運用監視サービスを導入。高品質のまま、コストを大幅削減

Wellier株式会社様

「キューピーコーワ」などの医薬品でおなじみの興和株式会社を中核とする興和グループに属し、セルフケアをサポートするサービスの開発などを行っている企業です。

『生活者個々のWell-beingを実現すること』を理念とし、興和オリジナルの健康増進アプリ「KOWAマイレージクラブ」や、お母さんとお子さまの健康管理ができる「母子手帳アプリ ウェリア」などを提供しています。

導入の背景
急ピッチでの運用体制の切り替えを迫られ、全てを外部に任せたかった
選定理由
万全のセキュリティと適正なコスト、高い専門性から信頼できる企業だと判断
導入サービス
自治体向けの提供を含むアプリ3つに24時間365日の運用監視システムを導入
導入効果
3つのアプリの運用監視をReSMに任せることで、コア業務に集中できるように

Wellier株式会社のウェルネス事業開発部は、「健康」をテーマにした新しいサービスの立ち上げや運用を担当しています。同社では、2023年4月から2024年1月にかけて自社で開発した3つのアプリに24時間365日のリモート運用監視サービスを導入しましたが、元々ReSMを利用するきっかけとなったのは別のプロジェクトでした。ReSMの導入を一貫して主導したシステムマネージャーの黄倉さんに、当時の課題や導入の効果について伺います。

導入の背景

急ピッチでの運用体制の切り替えを迫られ、全てを外部に任せたかった

ReSM導入前の状況について教えてください。

今回、Wellierで新しく開発した3つのアプリにReSMを導入しました。そのうちの1つである「KOWAマイレージクラブ」の前身はIH Conciergeコンシェルジュという健康管理アプリで、元々はこのアプリに初めてReSMを導入しました。

IH Conciergeコンシェルジュは興和が開発したもので、そのアプリ開発チームのメンバーと、親会社で興和グループのITコンサルティングを担うSUNITEDの子会社として立ち上げたのがWellierです。設立当初、WellierではIH Conciergeコンシェルジュの運用を丸ごと引き継ぐプロジェクトがありました。

ーそのプロジェクトでは、どのような課題があったのでしょうか。

コストの問題が大きかったです。元々IH Conciergeコンシェルジュのシステムは開発から運用、コンサルまでほぼ丸ごと外注していたため費用がとても高額で、継続発注するのが難しい状況でした。一方で、運用の質を妥協することは許されません。IH Conciergeコンシェルジュの開発は大手企業や自治体様も巻き込んだプロジェクトだったので、24時間休まず問い合わせを受けるなど、求められるサービスのレベルが高かったのです。

ー社内で運用監視をまかなうことは検討されましたか。

運用監視に関しては知見が多くなかったのと、他のサービスの立ち上げなどやるべきことが山積みだったので、社内でIH Conciergeコンシェルジュ用のリソースを確保する余裕はありませんでした。加えて、システム切り替え完了の期限も迫っていました。私が入社したのが2022年7月で、その2か月後の2022年9月にはIH Conciergeコンシェルジュに運用監視システムを導入する必要があったのです。

クオリティは落とさず、コストは抑えたい。しかし、リソースもなければ時間的な余裕もないという切迫した状況下、できればシステム運用監視専門の企業さんに全てをお任せしたいという思いが強くありました。

選定理由

万全のセキュリティと適正なコスト、高い専門性から信頼できる企業だと判断

ReSMを知ったきっかけについて教えてください。

親会社のSUNITEDの代表からの紹介でした。以前DTSさんのサービスの利用実績があったようです。本来ならば数社から比較検討して外注先を見定めるべきところなのですが、サービスのリリースまで時間が限られていたこともあり、DTSさんにお願いすることに決めました。

過去にお付き合いがあったとはいえ、どれくらいのレベル感でやってくれるかについては未知数でした。最初は不安でしたが、とにかく時間がなかったので、まずはトライアル的にReSMを導入してみることにしました。

ーどのような懸念があったのでしょうか。

一番気になっていたのは、セキュリティ面です。弊社がISMS認証を取得しているので、システムの運用監視をお願いする企業さんも、最低限ISMS認証とPマーク付与認定はされているところが良いと考えていました。DTSさんはそこをクリアしていたのと、社内の委託先評価でも問題ないと判断されたため安心しました。

ファシリティの面でも、ReSMのシステムは一般的なオフィスのような建物ではなくよりセキュアな環境のデータセンターで管理されているため、いわゆるMSP(マネージドサービスプロバイダー)のようなところと比較しても信頼性が高いと感じました。

セキュリティ以外の観点だと、コストに関しても最初は不安を感じていました。私は運用監視サービスの導入が初めてだったので、相場感については自信がありませんでした。しかし経験がある他のメンバーや代表に見積りを確認してもらったところ、内容・品質に対して適正なコストという反応でした。今回は、ReSMを導入した3つのサービスのシステムの運用プロセスに共通部分があったので、合わせて標準化することでコストを最適化いただけたのも大きかったと思っています。

ウェルネス事業開発部 黄倉 健太朗 氏

ー運用監視については知見がなかったとのことですが、問題ありませんでしたか。

DTSさんが運用監視の専門家として私たちの知識不足な面をカバーしてくださったので、問題なく導入を進めることができました。今回はセールスの担当者の方やオペレーターの責任者の方に逐一相談しながら進めさせていただきました。

フローやスクリプト整備のフェーズでは、社内的には7割くらいの完成度かもしれないという状態でおそるおそる手順書を提出したのですが、内容がまとまりきっていないパートを切り分けてくれて「ここはこうしましょう!」とDTSさんの方から提案してくださったのが頼もしかったです。打ち合わせに向けてこちらが用意すべきドキュメント類が揃っていなかった時にも、DTSさんが自ら手を動かして整え直してくれたり、修正が必要なところに気づいてすぐに指摘してくださいました。

スクリプトの作りこみは本来弊社で行うべき作業も含まれていたと思うのですが、DTSさんが積極的に関与してくださったので私たちは社内用のフローを提出するだけで済み、他にやるべき業務に集中することができました。

実はサポートいただいた当初、万が一サービスレベルが期待値に達しなさそうな場合は、他社に切り替えることも覚悟していました。しかしこれまで一度も大きなトラブルもなく、結果としてはReSMを選んで本当に良かったと満足しています。

導入サービス

自治体向けの提供を含むアプリ3つに24時間365日の運用監視システムを導入

ー今回ReSMを導入したサービスについて教えてください。

IH ConciergeコンシェルジュへのReSM導入後、Wellierとして初めて生み出したアプリが3つあり、その全てに同じくReSMの24時間365日リモート運用監視サービスを導入しています。

1つ目は「KOWAマイレージクラブ」という食事や睡眠などの健康管理をしながらポイ活ができるアプリで、IH Conciergeコンシェルジュが前身となっています。健康管理というと有意義なようですが、徐々に使われなくなってしまうケースが多いので、歩くことでポイントがたまる機能をつけています。

2つ目が、特定の自治体様向けの母子手帳アプリです。健診の情報や日々の写真登録、予防接種の管理などの機能があり、紙の母子手帳と同じようにご使用いただけます。ヘルスケアデータをアプリなどで管理できる、いわゆるライフログの実現を目指して産官学が連携したプロジェクトの一環で開発しました。

3つ目が「母子手帳アプリ ウェリア」で、2つ目のアプリを当該の自治体様以外にも広く活用していただきたいと考えてつくったものです。

ー運用監視サービスについて詳しく教えてください。

運用フローの整理・導入テストの実施から、弊社の監視システムの構築・受け入れ、そして実際のシステム運用監視・障害対応までをお願いしています。

アラートには障害アラートと脅威アラートの2種類があります。前者はサーバ障害やパフォーマンス低下、バッチやAPIのログエラー、後者は不正アクセスを検知します。

アラートが発生した際の流れとしては、まず弊社の監視システムからReSMのセンターに通知がいきます。通知が来たらReSMのオペレーターにてBacklogに案件を起票、対応が必要と判断された場合には手順書に従って復旧対応いただきます。ReSMでの復旧対応が難しい場合はエスカレーションいただき、起票された情報をもとに弊社にて調査・必要な対応をします。

ー導入準備はどんなことをされましたか。

DTSさんのエンジニアチームより弊社の課題について調査・ヒアリングいただいた後、弊社にてベースとなる手順書を作成しました。DTSさんにて手順書の整理・修正および監視システムの設計をいただいた後、弊社にて手順書と作成いただいたスクリプトの最終確認を行いました。ご相談をしてから導入するまでトータルは3か月くらいでしたが、実際の導入自体は1か月ほどで完了しました。

ー導入準備の中で印象に残っていることはありますか。

スピーディーにご対応いただけたという印象が強いです。2023年度中に3つのアプリを立て続けにリリースしなければならず、ご相談してから実際に運用監視がスタートするまで3か月くらいと、導入スケジュールは非常にタイトでした。

打ち合わせの頻度は元々2週間に1度でしたが、進行が遅れていたため無理を言ってほぼ毎週する形に変更いただきました。営業の方だけでなく、必要に応じてオペレーターの方も含めて密にコミュニケーションをとれたおかげで、課題を逐一つぶしていけたと思います。ドキュメントの完成度が低い段階から定期的な打ち合わせを重ねたことで、なんとか期日どおりに運用監視が開始できるように間に合わせていただきました。

ー導入準備の中で大変だったことはありますか。

メールの切り分けには悩みました。ReSMでは、アラートが発生するとメールで通知される仕組みになっています。本来なら1つのサービスに対して1つのアカウントで監視をするのですが、今回は特殊なケースで3つのサービスのアラートメールを1つのメールアドレスで受信するしかなかったのです。メールのタイトルは全て同じだったので、最初はどのアプリに対するアラートなのか判別がつかず大変でした。

結果的には、アカウントは1つとし、DTSさんがメールタイトルの文言で各サービスの切り分けを行う運用を承諾くださったことで解決しました。DTSさんの工程としてはひと手間増えてしまっているのですが、機転を利かせてくださりありがたかったです。

ー導入テストをかなり入念に行ったと伺っています。

自分たちでアプリを開発することも、自治体様向けのサービスに取り組ませていただくのも初めてだったので、万全を期して臨みたいという思いが強く、導入テストには時間をかけました。

通常、導入テストはReSM単体で行うそうですが、今回はDTSさんのメンバーに加えて弊社のエンジニアと私たちサービス側のメンバーを含めて連動した形で実施いただきました。Teamsをつないだ状態で、実際にシステムを落としてアラートメールを送信させ、しっかりとサービスの切り分けができるか、Backlogの起票がされるかという部分まで細かくチェックしました。導入テストではいくつか手順書の不備も見つかりましたが、テスト終了後の振り返りを行った打ち合わせでは、DTSさんがすぐに修正してくださり助かりました。

ウェルネス事業開発部 黄倉 健太朗 氏

導入効果

3つのアプリの運用監視をReSMに任せることで、コア業務に集中できるように

ー1つ目のアプリに導入してから1年以上経ちますが、どんな変化がありましたか。

安心してコア業務に集中できるようになりました。運用監視に関して私がやっていることといえば、検収書を出すことくらいです。運用監視サービスは「問題が起きないようにすること」が目的なので、分かりやすく効果をアピールすることは難しいですが、「監視について何も苦労していない・困っていない」のがベストな状態だと思っています。新しいサービスをリリースした以上、セールスなどほかにやるべきことが山積しているのですが、運用監視を全てReSMに任せられているからこそ、コア業務に専念できる環境が実現できていると思います。

IH Conciergeコンシェルジュの時代からだと導入して2年近く経つのですが、ReSMが起因となり不安になったことは一度もありません。アラートは稀に発生しますが、反応速度も速いですし、幸いなことに大きな障害や脅威が起きたことはなく、毎回きっちり対応いただいているのでとても満足しています。

ー他に感じている効果はありますか。

社内の負担が軽減されたことを実感しています。脅威アラートは昼夜関係なく通知されてしまいますが、社内のエンジニアで24時間の監視体制を組むことは現実的に不可能です。土日に脅威アラートが出たとしてもReSMが起票しておいてくれるので、週明け社内のエンジニアがスムーズに対応に入ることができ、助かっています。

当初から目指していた「信頼性の高いシステム」を実現できたのも効果の1つです。特に母子手帳アプリでは医療に関わるセンシティブなデータを扱うので、自治体様向けのサービスである点も含め、信頼性にはこだわりを持っていました。もし「システム障害が起きた場合はどうなるのか?」といった質問をされたとしても、「しっかりと24時間365日監視して、外部のオペレーターを用意した体制を整えています」と自信を持って答えられるようになったので良かったです。

ー同じような運用監視サービスと比べて、ReSMの良さはどのような点だと思いますか。

「柔軟に対応してくれるところ」だと思います。例えば、アラートの検証作業などを実施する際には、Backlogでの起票を一時停止いただくようReSMのオペレーターの方に連絡する必要があります。「そういった連絡は3日前までにしてほしい」などのルールを設けている業者さんも多いですが、ReSMではそのような制約はなく、15分前に連絡してもすぐにレスポンスを返していただけます。弊社のように内部のエンジニアだけでアジャイルにやっている体制では、こういった柔軟さは非常にありがたいです。

ワークフローやコミュニケーションのツールを決める際もスムーズでした。他のベンダーさんだと指定のツールを新規契約しなければならないケースもあるのですが、DTSさんは弊社に合わせてBacklogを使ってくださったので助かりました。

検収書に関しても当初は紙で送付いただいていたのですが、保管する場所がなく困っていたので、顧客満足度アンケートの要望欄にコメントしたところ、翌月にはもうPDFで送ってくださったんです。アンケートに記載したことをすぐに反映される姿勢は、さすがですよね。

ー今後の展望を教えてください。

タイミングや内容が合うサービスがあればぜひお願いしたいですし、もし新しいサービスで障害・脅威の監視が必要になったらまた利用したいですね。運用監視サービスを探している会社さんがいるとしたら、コストとサービスレベル、今回の体験含めて自信を持ってReSMをおすすめできます。

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