属人化から脱却!ReSM plusが実現した、特定のスタッフに依存しないヘルプデスク体制

象印マホービン株式会社様

炊飯ジャー・電気ポットなどの多種多様な 「調理家電」製品、ガラス・ステンレスマホービンを中心とした 「リビング」製品に加え、空気清浄機や加湿器などの 「生活家電」製品を製造・販売し、みなさまの暮らしをバックアップ。

また、当社の最高級炊飯ジャー「炎舞炊き」で炊き上げるごはんを提供する「象印食堂」や、高齢者の安否を見守る「みまもりほっとライン」サービスなど、製品以外にも様々な事業を展開し、食と暮らしのソリューションブランドを目指しています。

導入背景
特定のスタッフに依存する属人的な体制から脱却したい
選定理由
わずか2か月で安定した体制を構築できるから
導入サービス
FAQと有人対応を併用したヘルプデスクと、10種類の定期作業の代行
導入効果
属人的にならないヘルプデスク体制を構築でき、社員の満足度も上がった

象印マホービン株式会社は、ステンレス魔法瓶や炊飯ジャーなどでお馴染みの家庭用品メーカーです。同社の経営企画部システムグループでは、社内システムの導入・保守に加え、社員から寄せられるIT関連の問い合わせに対応するヘルプデスク業務を行っています。

しかし、ヘルプデスクの体制には、特定の担当者に依存しているという課題がありました。そこで、システムグループは2023年4月にReSM plusを導入し、属人化しないヘルプデスク体制の構築に成功しました。導入を主導したシステムグループマネージャーの下田さんに、ReSM plus導入の経緯と効果について伺います。

導入背景

特定のスタッフに依存する属人的な体制から脱却したい

ーReSM plus導入前のヘルプデスク業務について教えてください。

実はReSM plusを導入する前も、ヘルプデスク業務は外部の会社に委託していました。社員はIT関連の困りごとがあれば、委託先のオペレーターに電話で問い合わせをする形です。

よくある問い合わせとしては、パソコンのパスワードを忘れてしまった、パソコンがネットワークに接続できない、ソフトウェアのインストールがうまくいかない、などが挙げられます。日本各地の支店や工場で働く社員から、毎月約200件の問い合わせが寄せられていました。

ー当時の体制には、どのような課題があったのでしょうか。

当時の委託先には、弊社のヘルプデスク業務に長年関わっていた方がおり、ほとんどの問い合わせを解決してくださっていました。ただ、その方の知識やノウハウがブラックボックス化していたため、その方が出張や休暇で不在になると、途端に問い合わせ業務が滞ってしまうことがありました。

つまり、委託先の体制が1人の担当者に依存しており、安定性に欠けていたことが課題でした。そのため、特定の担当者に依存することなく機能する、持続可能なヘルプデスクの体制を作りたかったんです。

ー何をきっかけに切り替えを検討されたのですか。

2022年の10月、当時の委託先から突然連絡があり、約半年後の2023年3月末にサービスを停止すると通知されました。そのため、急遽切り替え先を探さないといけない状況でした。

選定理由

わずか2か月で安定した体制を構築できるから

ー切迫した状況の中、なぜReSM plusを選んだのでしょうか。

ReSM plusを選んだ理由は大きく3つあります。1つ目は、短期間でヘルプデスクの立ち上げが可能だったからです。他社は立ち上げに半年はかかるという見積もりでしたが、DTSさんは唯一2か月でサービスを開始できるとご提案いただきました。

2つ目は、ReSM plusが有人対応だけでなく、FAQコンテンツも含めた社内ポータルサイトをセットで導入できるサービスだからです。まず、FAQがあることで、ヘルプデスクの知見が可視化された状態になります。また、ReSM plusではユーザーがポータルサイトのフォームから問い合わせをすると、チケットが起票されます。(DTSの)担当者はそのチケットに対応内容を細かく記録するので、仮に途中で担当者が変わっても、引き継ぎがスムーズにできるんです。ヘルプデスクの知見と問い合わせの対応状況の両方が可視化されることで、当時の課題だった「特定の担当者に依存した体制」から脱却できると考えました。

3つ目は、FAQコンテンツの継続的な改善をDTSさんに行っていただけることです。もともと私たちもFAQは作っていましたが、メンテナンスが十分にできていませんでした。3,4年に1回ぐらいFAQを見直すことはありましたが、さまざまな業務がある中で、FAQを日々更新する作業の優先度を上げることは難しかったんです。そのため、DTSさんがFAQをより使いやすくするために継続的な改善に取り組むと言ってくれたことに心を動かされました。

DTSさんは十分な実績もあったので、ReSM plusを選ぶことにあまり迷いはありませんでしたね。

経営企画部 システムグループ マネージャー下田 哲也 氏
経営企画部 システムグループ マネージャー
下田 哲也 氏

ー懸念点はなかったのでしょうか。

DTSさんは東京で、弊社は大阪なので、物理的な距離があるのは少し心配でした。そこで、DTSさんに進め方を相談すると、基本的にはウェブ会議で導入準備を進めつつ、可能な限り弊社の大阪本社で打ち合わせを行う形を提案していただきました。スケジュールの都合上、対面での打ち合わせは2回になりましたが、柔軟に対応しようとする姿勢を感じましたね。

対面の打ち合わせでは、システムの画面を一緒に見ながらの方が分かりやすい作業のご説明と、効率化のための改善点の洗い出しを行いました。振り返ってみると、対面の打ち合わせは2回で特に問題なかったので、物理的な距離の不安は杞憂でした。

また、わずか2回ではありますが、対面で打ち合わせをしたおかげで、お互いの雰囲気を掴んだ上でオンラインコミュニケーションができたのは良かったですね。対面の打ち合わせの中で信頼関係を築けたことが、プロジェクトの成功要因の1つだと感じます。

導入サービス

FAQと有人対応を併用したヘルプデスクと、10種類の定期作業の代行

ー導入準備はどのように進めましたか。

DTSさんにリードしていただきながら、約2か月という短い期間で導入準備を進めました。導入に必要な作業は大きく2種類あったため、DTSさんには2チームに分かれてもらって進めました。

1つ目は過去の対応履歴からFAQコンテンツを作る作業です。元の委託先から引き渡してもらった過去の対応履歴は8000件あり、問い合わせの履歴、社員から依頼を受けた作業の履歴、障害のアラートの履歴など、複数種類の履歴が混在していて整理されていない状態でした。8000件の履歴のカテゴリー分けとFAQ化はDTSさんにお任せし、弊社側から定例ミーティングでフィードバックする形で進めました。

2つ目は、作業手順書のアップデートです。ここでいう作業とは、問い合わせ対応の結果、ヘルプデスク側で必要となる作業のことで、例えばパソコンやスマートフォンの不具合の対応や、システム利用申請の許可作業などがあります。DTSさんと一緒に作業手順書の各工程を実際に手を動かして試し、必要があれば作業内容自体を変更し、作業手順書をアップデートしました。一般的なアウトソーシングサービスは、あらかじめこちらで指定した作業を遂行してもらうものだと思いますが、DTSさんは作業自体から見直してくださったので助かりましたね。

ー導入準備の中で印象的だったことはありましたか。

先程述べたように、DTSさんは弊社から提供した情報をそのまま活用するのではなく、内容の整理と改善を行った上で新しい体制に組み込んでくれたことが印象的でした。ただ、内容の整理と改善を徹底的に行うと時間がかかってしまいます。そこでDTSさんは、まず網羅的にやるべきことを洗い出し、2か月という限られた期間で現実的な優先順位を付けるという方法で対応してくれました。

具体的には、DTSさんはまず8000件の過去の対応履歴を一般的なヘルプデスクの問い合わせと弊社特有の業務に関する問い合わせに分類しました。前者ついては、FAQ化を含めて早期にReSM plusで対応できる体制を整えてくれました。後者については、回答を定型化できるものとそうでないものに分類し、まずは定型化できる問い合わせから対応していくという方針を立ててくれました。

8000件という膨大な量でしたが、段階的に対応範囲を拡大していくDTSさんのアプローチは弊社としても勉強になりましたね。

ー導入されたサービス内容について教えてください。

導入したサービスは大きく2つあります。1つ目はFAQを含めたポータルサイトと有人対応を併用したヘルプデスクです。ユーザーはまずポータルサイトのFAQを検索し、問題が解決しない場合は、ポータルサイトのリクエストフォームからReSM plusに問い合わせをします。問い合わせ対応の結果、技術的な作業が必要となった場合もDTSさんに対応してもらっています。ReSM plusで解消できない問い合わせは弊社のシステムグループにエスカレーションされます。


ReSM plusのヘルプデスクには毎月120~150件程度問い合わせが寄せられていますが、問い合わせの8割はReSM plus単独で解決されていて、エスカレーションされるのは2割程度です。また、問い合わせの結果毎月60~70件程度発生する作業を巻き取っていただいているので助かっています。

さらに、DTSさんと毎月2回定例会を設けています。定例会では、エスカレーションされた案件への象印側の対応をDTSさんにご説明しているので、エスカレーション量は徐々に減少しています。そのため、「ReSM plus単独で解決できるケースが全体の問い合わせの8割」という数値は、今後さらに高くなる見込みです。

導入したサービス2つ目は、定期的に行っている社内IT関連の作業の代行です。具体的には、セキュリティソフトのログ取得、ネットワーク負荷調査、各種マスタファイルの更新など、毎日行う作業と月1回行う作業合わせて10種類の作業をお任せしています。これはReSM plusの範囲ではないのですが、ReSM plusのサービス品質が非常に高かったので、依頼範囲を広げました。

導入効果

属人的にならないヘルプデスク体制を構築でき、社員の満足度も上がった

ー導入して1年経ちますが、効果はいかがでしたか。

ReSM plusを導入して、3つの効果がありました。1つ目は、当初望んでいた「属人的にならないヘルプデスク体制」を実現できたことです。実際に、定例ミーティングに出席するDTSさんのメンバーが時々入れ替わるのですが、どなたが出席されても驚くほど共通認識が取れているんです。FAQコンテンツがあるのと、各問い合わせの対応状況がポータルサイト上で共有されているからでしょう。以前の体制に比べるとはるかに安心感があります。

2つ目は、問い合わせ数の減少です。もともと問い合わせ数は月200件程度でしたが、ReSM plus導入後は120~150件程度に減少しました。以前の委託先のサービスは、基本的には電話対応のみでしたが、電話が繋がりにくく、社員が疑問を抱えたままになる場合もありました。ReSM plus導入後は、まずはFAQで疑問を調べられるようになり、そこで一定量は解決するので、問い合わせ数が減りました。

3つ目は、社員からヘルプデスクへ寄せられるクレームの減少です。以前は疑問を自分で抱えたままになるストレスがあったと思いますが、ReSM plus導入後は、疑問をその場ですぐに解決できなくても、フォームから気軽に問い合わせを送信できます。また、問い合わせ後も対応状況のステータスが表示されるので、回答を待っている間も、自分の問い合わせ内容の進捗状況が分かります。つまりユーザーからすれば、自力で調べられる上に問い合わせを送信しやすくなり、その後も放置されている感がないのでストレスが減少したんだと思います。

ー今後の展望を教えてください。

今後もDTSさんにアウトソースする範囲を広げていきたいと考えています。具体的には、IT資産の管理、業務システムの24時間365日の運用監視、ネットワーク障害時の対応などの委託を検討しています。

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