
ヘルプデスク業務を行う際、主に、問い合わせを受けた日と内容、回答した内容や日時などの記録のために、スプレッドシートなどのツールを活用している企業は多いでしょう。 情報を蓄積したり共有したりするだけなら、汎用的なアプリケーションでも問題なく行えるでしょうが、ヘルプデスクに特化したツールを活用することで、問い合わせ履歴の管理から社内での情報共有、データ分析による業務効率化までが行えます。 本コラムでは、ヘルプデスクの業務を効率化してくれるヘルプデスクツールについて、活用のメリットや選定のポイントをご紹介いたします。
ヘルプデスクツールを活用するメリットは、以下の4点です。
・過去の問い合わせ内容を履歴として残せる
上でもお伝えしたように、問い合わせに関する履歴を残し、管理することができます。特に、その場で回答できず、対応が途中になっている案件では、対応ステータスを表示させておけるため、現状把握がしやすくなります。
また、問い合わせがあった日時や内容、問い合わせ者の情報、対応内容などを蓄積し、その履歴を参照することで、一つのトラブルについて同じ人から何度も問い合わせがあった場合、矛盾のない一貫した対応を取れるようになります。
・問い合わせ内容を社内で共有できる
同じ問い合わせ者からの連絡を毎回同じ担当者が受けられるとは限りません。そういった場合も、ヘルプデスクツールに蓄積した情報をヘルプデスク担当の全員で情報共有することで、誰が受けてもスムーズに対応できるようになります。
また、クレームがこじれて上長に対応してもらう場合や、開発部門に改善要望をフィードバックしたいなど、ヘルプデスク担当以外の部署などにも、問い合わせ内容をスムーズに共有できます。
・ヘルプデスク業務の改善が行える
ヘルプデスクツールに蓄積された対応履歴を分析することで、現状のヘルプデスク業務の傾向や課題を掴むことができます。たとえば、月間の受付件数や一人当たりの対応件数、エスカレーション率、対応完了までにかかった時間、アンケート調査によるお客様の満足度などの数値を算出し、問題点がないかをチェックできます。
そこから対策を立てることで、ヘルプデスク業務の改善が行えます。
・ヘルプデスク業務を自動化・効率化できる
ヘルプデスクツールに搭載されているFAQ作成機能などを活用することで、本来は対応しなくて済むような、簡単かつよく寄せられる問い合わせを減らせます。
最後に、ヘルプデスクツールを選ぶポイントをご紹介いたします。
・機能
ヘルプデスクツールにも、シンプルなものから多機能なものまでいろいろあります。
自社のヘルプデスク業務において抱えている課題と機能がマッチしたものを選びましょう。
・既存システムとの連携
SEAやCRM、MAといった既存の導入ツールがあれば、それらと連携できるタイプを選ぶことで、高い利便性を享受できます。基幹システムなどとも連携できるとなお良いでしょう。
同一の顧客情報、販売情報などを参照できるため、情報の信頼性も高いものとなります。
・サービスの提供形態
最近は、クラウドサービスとして提供されるヘルプデスクツールも多いですが、場合によってはオンプレミスの方がマッチすることもあるでしょう。自社の人員や予算、既存のハードウェアのスペックなどとの兼ね合いで、どちらを選択するか検討しましょう。
・カスタマイズ性や拡張性、オプション機能
導入後、長期にわたって活用していく中で、組織体制や業務フロー、顧客のニーズなど状況が変わり、当初は求めていなかった機能が後から必要になることもあります。
環境が変化してもリプレイスせずに使い続けられるよう、カスタマイズ性や拡張性、オプション機能が充実したものを選ぶことも一つのポイントです。
このほか、ITサービスマネジメントのベストプラクティスを体系的にまとめた「ITIL」に準拠したものもあるため、チェックしてみると良いでしょう。
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