クラウドのタイプとは?パブリッククラウドとプライベートクラウドのどちらで構築するとよいのでしょう?

クラウドは大きく「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド」の2種類に分類できます。AWSやAzureなどの商用クラウドサービスが「パブリッククラウド」であり、独自に構築するのが「プライベートクラウド」です。ここでは、「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド」の概要とメリット・デメリットをご紹介します。

AWSやAzureなど「パブリッククラウド」

「パブリッククラウド」とは商用クラウドサービスのサーバ環境を、インターネットを介して借りる形態で、自社システムを移行・構築して利用します。代表的なクラウドサービスとして、AWSやAzureなどが挙げられます。
最大の特長は「借りる」という点にあります。所有することなく、利用だけができるため、自社でシステム構築する必要がなく、サーバ運用・更改もありません。

「パブリッククラウド」のメリットは以下が挙げられます。
●調達が簡単
使いたいときに素早く利用できます。導入の負担を軽減できます。
●コストの適正化
借りたリソース容量を時間単位で支払います。必要に応じてリソースを柔軟に増減でき、支払いも合わせて変化します。コストの透明性があり、予算計画が立てやすくなります。
●運用負荷の軽減
自社でハードウェアを購入・所有する必要がありませんので、運用の負担から解放されます。故障やサポート切れ対応が不要になり、運用担当者の負荷を軽減することができます。

次に「パブリッククラウド」のデメリットです。
●障害の際に何もできない。
クラウドサービス自体で障害が発生している場合、利用者は連絡を待つしかなく何もできません。
●選べるサポートが限られる
RDBなどが指定されている場合があり、システム移行や構築のハードルになります。

自社で独自に構築「プライベートクラウド」

「パブリッククラウド」と対照をなすのが「プライベートクラウド」です。「プライベート」という名称の通り、その企業が独自にデータセンターに構築したり、ホスティングして構築を行います。自社で構築するためオンプレミスに近いイメージです。
「プライベートクラウド」の方が「パブリッククラウド」よりも以前からあり、かつては仮想サーバと呼ばれていました。企業のデータセンターやサーバルームには膨大な数のサーバがあり、個々に運用していました。これでは管理負荷が大きく、場所も電気代もかかります。そこで、1台または数台の大型サーバに集約し、それを仮想的に分割して個々にシステム化したのです。

「パブリッククラウド」と比較した「プライベートクラウド」のメリットは以下になります。
●独自システムを構築できる
業務に合わせて自由に設計できます。カスタマイズも容易です。
●独自のセキュリティシステムを採用できる
企業ポリシーに合わせたセキュリティ管理が可能です。外部に出せない顧客データなどの保管ができます。

次に「プライベートクラウド」のデメリットです。
●初期投資がかかる
自社でシステム構築するため、時間とコストがかかります。
●高度な技術力が必要となる
構築にも運用にも専門の技術者が必要です。
●リソースの追加・縮小が困難
自社で取り揃えているため、不要になっても簡単に手放すことができません。また、追加には時間とコストがかかります。

マネージドサービスのプライベートクラウド、ハイブリッド、マルチクラウド

クラウドは「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド」の2種類だけではありません。
「マネージドサービスのプライベートクラウド」というものも存在します。これはホスティングやパブリッククラウドを借りて、自社独自のプライベートクラウドにしている形態です。コストは適正化できますし、リソースの追加・縮小も可能です。ただし、障害発生時には手を出すことができず、選べるセキュリティもサービスも限られてしまいます。さらに、技術力も必要となります。
さらに、「ハイブリッドクラウド」は、「パブリッククラウド」「プライベートクラウド」「オンプレミス」を組み合わせたシステム形態です。それぞれのシステムのメリット・デメリットを組み合わせることになりますので、現状のシステム状況に合わせて最適な「ハイブリッドクラウド」のプランニングが重要となります。

まとめ 幅広くカバーしているパートナーを相談相手にしよう

クラウドは登場して10年ほどの成長期にある分野です。次々と技術革新が繰り返され、新機能が搭載されて、新たな形態のクラウドも登場しています。クラウド移行・構築時には、自社に最適なクラウドが何かをしっかりと考えてもらうためにも、幅広くクラウド形態に対応できるベンダーに相談することがオススメです。

この記事の著者

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